洋館探訪～福井県２

	洋館探訪（Western Style Old Architectures）
	福井県２（県西部）
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福井県の現在までの公開件数　２０件（うち１０件）

　華はないものの、生活に根ざした洋館がいくつか残されていました。　再建されたみくに龍翔館（龍翔小学校）が現存していれば、福井の華になったはずなのですが・・・。

2004年8月、2020年7月　見学・撮影


越前市武生公会堂記念館
旧・武生町公会堂
越前市（旧武生市）　蓬莱町		昭和4（1929）築
木造／タイル	２階建て
＜国登録有形文化財＞望楼をもった旧公会堂。　黄土色のモルタルで塗り固められた外観は、縦に伸びる装飾を基調として窓が配置されています。　玄関扉やその左右の楕円窓は、装飾性のある鋳物でできています。　望楼は戦後増築されたもので、消防監視に使われたり、時報代わりの音楽が流されていました。　ＨＰ

Ｍ工房
旧・武生郵便局
越前市（旧武生市）　蓬莱町		大正3（1914）築
木造／下見板	２階建て
＜国登録有形文化財＞レンガ造りの基部に載っている下見板の旧郵便局。　窓配置が異なる１階側面は、改築されていた模様。　玄関には小さなヒサシしかなく、上げ下げ窓回りの装飾も控え目ですが、瓦の先端についた〒マークが、郵便局であったことを物語っていました。　ＨＰ

南越社屋
旧・中村商店
越前市（旧武生市）　蓬莱町		明治45（1912）築
木造／モルタル	３階建て
＜国登録有形文化財＞木造３階建ての商店建築。　４枚の窓を並べた２・３階を、大開口の１階倉庫で支えており、明治築に木造建築でよく作ったと思います。　正面と側面どちらから見ても切り妻に見え、３階の階高が正面と背面で異なる、と増築を繰り返したためか複雑な造りです。

ＭＯＤＥ大井ビル
旧・大井百貨店
越前市（旧武生市）　元町		昭和5（1930）築
鉄筋コンクリート	３階建て
＜国登録有形文化財＞鉄筋コンクリート造の元の地場百貨店ビル。　正面２階左側のアーチの装飾が目を惹きますが、古い街並みゆえか間口は狭く、一方で奥行きは３倍ほどあります。　縦長窓３枚を１組として、柱頭装飾が施された付け柱で区切る構造は、通りに面した正面と左側面は同じ造りになっています。

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旧・井上歯科医院
越前市（旧武生市）　京町		明治41（1908）築
木造／モルタル	２階建て
＜国登録有形文化財＞木造モルタル仕上げの病院建築。　モルタルに筋を入れて石造りのように見せ、全ての窓に鉄扉を備えて閉じているので、銀行のような堅牢な印象。　出入口も鉄扉のようですが、両側に丸柱を立てて、アーチ状の破風を支えています。　基本的に鉄扉は開き戸ですが、裏手のベランダは引き込みの雨戸のようになっていました。

丈生幼稚園
旧・福井警察署
越前市（旧武生市）　京町		明治32（1899）頃
木造／トタン	２階建て
＜国登録有形文化財＞望楼を頂き、アーチ窓を連ねた旧警察署。　老朽化のためか現在はトタン板が張られていますが、白い窓枠が映える淡い緑色で、意外と雰囲気は悪くないです。　望楼基部は下見板ですが、古い写真を見るとトタンの下は同じ色の漆喰壁のようでした。　ポーチの支柱や１階の窓下は細かいタイルが貼られています。　ＨＰ

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旧・長谷川医院
越前市（旧今立町）　野岡町		建築年？
木造／下見板	２階建て
下見板張り左右対称の病院建築。　定友公民館よりも少し凝っていますが、下見板と竪羽目板を合わせた外壁、軒の雰囲気など、似た雰囲気です。　その規模から両翼を張り出させていたり、透かし彫刻がはめ込まれた玄関ポーチの造り、胴蛇腹などが凝っています。　現在は診療していないようですが、明治期の建築を昭和初期に移築したという情報も。

（取り壊し？）
旧・岡本村役場
越前市（旧今立町）　定友町		昭和10（1935）築
木造／下見板	２階建て
下見板張りの役所建築。　下見板の外壁に、同系色で少し濃いめに塗られた基部の竪羽目板と窓枠という塗り分け。　軒部分とポーチ軒部は、モルタルを適当に盛った装飾がされています。　窓は桟の配置が凝った上げ下げ窓。　裏側は窓が連なった明るい雰囲気です。

敦賀市立博物館
旧・大和田銀行本店
敦賀市　相生町		昭和2（1927）築
鉄筋コンクリート	３階建て
＜重要文化財＞銀行本店機能の他、地元の人が使えるレストランや公会堂としての機能を持っていたオフィスビル。　２・３階の外観はシンプルですが、１階部は列柱や出入口回りを中心に装飾性を持たせています。　特に出入口のヒサシはせり出し感が強いです。　３階に貼られた銅のレリーフが気になります。　ＨＰ

ノーマビーチオートキャンプ場
旧・農務省獣類検疫所神戸支所敦賀出張所
敦賀市　縄間		大正5（1916）築
木造／下見板	２階建て
シンプルな外観は、軒に連なる持ち送りと、出入口上部の三角部に開いた小さな窓などが、数少ない装飾。　外壁（と屋根）は潮風にさらされ痛みが激しいですが、内部は比較的きれいに保たれていました。　木材会社の所有となり、ＧＷと夏期のみキャンプ場の管理事務所として使われていましたが、取り壊すと決定されたとの情報も。