洋館探訪～茨城２（土浦・牛久・常総市）

	洋館探訪（Western Style Old Architectures）
	茨城２（土浦・牛久・常総市）
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茨城県の現在までの公開件数　２９件（うち１０件）

　大工棟梁が建てた擬洋館をはじめ、存在感では県内随一の牛久シャトーや、県の技師が設計した学校建築シリーズがあったりと、バリエーション豊かです。　水運で栄えた水海道も力作揃いでした。

2005年6月、2006年3月、2011年2月、2024年3月　見学・撮影


県立土浦第一高校旧本館
旧・土浦中学校本館
土浦市　真鍋町		明治37（1904）築
木造／横羽目板	平屋建て
＜重要文化財＞双塔を備えた平屋の学校建築。　横長の建物で、中央部に３連アーチと双塔がある出入口があり、両翼の背後に東・西棟が伸びる逆コの字の平面。　随所に四つ葉のモチーフがあしらわれ、外側は上げ下げ窓、中庭に面した窓は引き違いで、天井高がとても高いです。　水戸商業学校や太田中学校と同じ県技師・駒杵勤治の設計。　ＨＰ

土浦まちかど蔵　野村
旧・野村さとう店煉瓦蔵
土浦市　中央		明治25（1892）築
レンガ／レンガ	平屋建て？
＜国登録有形文化財＞土蔵商店の奥に建つレンガ蔵。　蔵らしく開口部は最小限で、アーチ状の正面の扉と２階部分の窓だけ（１階窓は喫茶店転用時に開けられたと推測）ですが、補強のためその周囲の壁が張り出しています。　瓦葺屋根の軒には、煉瓦を凹凸や三角状に積んでいるところが、装飾の要素です。

牛久シャトー本館
旧・シャトーカミヤ事務室
牛久市　中央		明治36（1903）築
レンガ／レンガ	２階建て
＜重要文化財＞ワイン醸造場（シャトー）の本館として建てられたレンガ建築で、事務所兼迎賓館として使われていました。　中央から若干偏った時計塔に、CHATEAU.D.KAMIYA（神谷伝兵衛の醸造所）と刻まれたアーチ、ブドウや蜂をあしらった鏝絵など、随所に見所が散りばめられています。　【詳細Blog】　ＨＰ

牛久シャトー神谷傳兵衛記念館
旧・シャトーカミヤ醗酵室
牛久市　中央		明治36（1903）築
レンガ／レンガ	２階建て
＜重要文化財＞ワイン醸造場（シャトー）の醗酵室として建てられた、地上２階・地下１階のレンガ建築。　鉄板葺きの屋根には通気口と思われる屋根窓が並び機能的な造りながら、１・２階間には丸窓が並び、本館通路から一直線上にある搬出口はアーチ扉になっているなど、見栄えも意識しています。　ＨＰ

牛久シャトー・レストラン
旧・シャトーカミヤ貯蔵庫
牛久市　中央		明治36（1903）築
レンガ／レンガ	平屋建て
＜重要文化財＞ワイン醸造場（シャトー）の貯蔵庫として建てられた、平屋のレンガ倉庫。　レストランとして使うため窓はアーチ状や円形に改装されていますが、屋根構造材むき出しの板張り天井は貯蔵庫当時の雰囲気を今に伝えています。　ＨＰ

二水会館
旧・水海道町役場
常総市　水海道天満町		大正2（1913）築
木造／下見板	平屋建て
＜国登録有形文化財＞水海道町役場（後の水海道市役所）として建てられた役所建築。　バルコニーのある車寄せを備え、一見するとちょっとバランスが悪い２階建てに見えますが、実は天井の高い平屋建て。　現在は常総市立図書館の一角に移築されています。　ＨＰ

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旧・報徳銀行水海道支店
常総市　水海道宝町		大正12（1923）築
レンガ／レンガ	２階建て
吹き抜けのレンガ造り銀行店舗。　建てられてから幾度も所有が変わりながら、平成16年まで一貫して銀行として営業していたそうで、館内奥の壁面には大きな金庫が埋め込まれていました。　当初はパラペットを戴いていたようですが、昭和58年に火災に遭い、平屋根に改装されたようです。　ＨＰ

五木宗レンガ蔵
旧・五木田宗右衛門家蔵
常総市　水海道元町		明治中期築
レンガ／レンガ	３階建て
＜国登録有形文化財＞河岸問屋（水運業）を営んでいた五木田宗右衛門家のレンガ蔵。　レンガの積み方で作り出した軒蛇腹や胴蛇腹、焼き過ぎレンガで外観に変化を持たせています。　後に補強工事が行われて、ときおりギャラリーとして公開されるようですが、３階からは今でも鬼怒川を眺めることができるようです。　ＨＰ

武道館
旧・水海道小学校雨天体操場兼講堂
常総市　水海道栄町		昭和7（1932）築
木造／下見板	平屋建て
＜国登録有形文化財＞水戸市に移築された水海道小学校に併設されていた講堂。　側面胴部は下見板張りながら、切妻上部の漆喰壁と同じくハーフティンバーのように構造材を露出させた構造。　窓はアルミサッシに替えられていますが、今も大事に使われています。　ＨＰ

石見印刷　宝町営業所
旧・石見石版印刷所
常総市　水海道宝町		昭和5（1930）築
木造／モルタル	２階建て
中央部が三角状に飛び出た看板建築の商店。　装飾は少ないながら、窓のヒサシは窓上から逆Ｒになっているなど、機能美を感じます。　黒く塗られたドイツ壁の上部には、社名がレトロな字体で左から綴られています。